2008年4月12日土曜日

花様年華 In The Mood For Love (Wong Kar-Wai,2000)


さて、初Movie analyzingですが、授業で見て気に入った、ウォンカーワイのIn The Mood For Love。香港映画のなかでもきわめて人気のある映画の1つ。ウォンカーワイ監督は映画”2046”、木村拓哉が主演で有名ですが、あの映画を作った香港ではビッグネームです。

映画の内容は、2組のカップルがお互い偶然に同じアパートに引っ越してくるという始まり。
トニー・レオン演じるMr.Chowとマギー・チャン演じるMrs.Chanはお互いの恋人同士が不倫をしているという事実を偶然が重なりすぎた結果、偶然知ることになった。笑
ただ、Mrs.Chanはこの不倫がどう始まったのか、どのような感情がお互い夫、妻がいるのに、愛情に発展してしまったのかという事実を確かめたかった。
そして彼らは彼らの夫、妻になりかわり(つまりMr.ChowがMrs.Chanの夫役を、Mrs.ChanがMr.Chowの妻役)相手と言い合いになったときのためのリハーサルをするという、なんとも変わったアイデアを打ち出し、実行する。そして結果は。。。見た人はわかります、むしろ見てない人もココまで説明すればわかると思いますが。

さて、ここで僕が気になったポイントはこの演技の部分で2人がどんどん近づいていき、どんなシチュエーションが愛に発展してしまうのかという気持ちの変化っていうんですか、それがとてもうまく表現出来ていること。

この映画のCentral Themeは題名の通り、In the mood for love、どんなムードが愛なのかということ。
映画のテーマは監督の思考、そして、普通色んな考えを1つの映画に組み込みます。

僕の意見ですが、この映画によって監督が重視したことは、①リズム②ムード、この2つが大きくかかわっていると思います。

まずリズムですが、同じようなシーンが何度も何度も出てきたり、Mrs.Chanの足音でリズムを取ったり、同じテーマ曲を何度も組み込んだりと、そのシーンごとの重要な部分というものが顕著に示されています。特にメインテーマ曲が流れるシーンは要注意してみるべきだと思います、彼らが何を思い何を考えてるのか、考える場を見る人に与えています。

ムードは文字通り要は”怪しいムード”、”神秘的なムード”を作る訳です。まずはっきりわかるところから言えば、なんとなく音楽が怪しい!ゆっくーりしたテンポの中国音楽が流れています。この音楽はどう考えてもこの映画に合っている、怪しいムードを作るのに成功しています。
この映画には彼らの妻、夫は出てくるのですが、顔が映ることはありません。
そのため、見る人に怪しいイメージを与えたり、シークレットな部分を見せるという効果があると思います。これはとてもすばらしいアイデアだと思いました。
そして、カメラショットを見てみると、ほとんどのショットが顔から上をとらえるクロースショットという技術で映されています。これによって、俳優陣の表情を細かく見ることが出来るため、演技するにあたって細かい気配りが必要だったと思います。
どんな感情を反映させるかというのは映画にとって重要な役割を果たしています。
それにライティング、照明ですが、薄暗い電球だったり、夜だったり、基本的に色彩をダークにすることによって、見る人に暗いイメージを与えます。

これらの要素がこの映画をシンプルに神秘的に映しています。


最後に感想ですが、非常に細かいdetailにこだわった作品で、見るのに楽しい映画でした。綺麗さを求めた映画、例えば最近の映画では”さくらん”みたいなタイプの映画です。
内容もちょっと変わっていて、何となく新しいタイプのロマンス映画だなと思いました。
どこでも売ってたり、借りれたりすると思うのでチェックしてみることをお薦めします。。。
個人的にですが。映画は見る人によって楽しかったりつまらなかったりするので、
人の意見に常に敏感にならないで、面白そうだなぁと思ったら見てみて、自分で判断するのが一番利口なやり口だと僕は思います。

ということで、長くなりましたが、今日はこの辺で〜♪

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